大山も、居並ぶ山も春の山けさは笠雲一つが浮かぶ
<主人メモ> 今日は四月並みのあたたかさだという。
大山も、居並ぶ山も春の山けさは笠雲一つが浮かぶ
<主人メモ> 今日は四月並みのあたたかさだという。
水栽培の風信子この頃見えざるは街に美少年滅びたるか
<主人メモ> 今朝がたの夢もまた行方不明になりそうな夢であった。 黄昏の街、既知の街である。
やうやくに白木蘭の花ひらきわが住むマンションも少しはなやぐ
夜の闇に五つのつばきが落ちてゐる拾はむとして行方失ふ
<主人メモ> 昨日は心臓ペースメーカーの初の点検の日であった。 心房細動を指摘され、心楽しくない。
十年前のあの日の長き激震の恐怖いまだも忘じがたし
<主人メモ> 東日本震災から十年。
あけがらす威丈高なり呵呵と鳴きくはばらくはばら旁若無人
<主人メモ> 1945年3月10日の東京大空襲から76年になる。
泥流を飛び立て鴨よ橋のうへは春の風吹くあたたかき風
<主人メモ> 鴨はなかなか飛び立たない。