春日野に馬酔木の花の咲くころを初発の恋あり昔なりけり
しじみ蝶がわれのめぐりを飛ぶときのわれはなにもの花かも知れず
<主人メモ> 35年目の結婚記念日。 あの日はひどい春の雪であった。 このあたりでは電車も止まり、電波塔も倒れた。 結婚式には遅れるし、ひどい目にあった。 父と母、そして伊勢から出てきた伯父は停電の一夜をすごすことになり、 長野から出てきた妻の親族一同は急遽神楽坂の旅館泊。 結婚した私どもは快適なホテル住まいでありました。
春日野に馬酔木の花の咲くころを初発の恋あり昔なりけり
しじみ蝶がわれのめぐりを飛ぶときのわれはなにもの花かも知れず
<主人メモ> 35年目の結婚記念日。 あの日はひどい春の雪であった。 このあたりでは電車も止まり、電波塔も倒れた。 結婚式には遅れるし、ひどい目にあった。 父と母、そして伊勢から出てきた伯父は停電の一夜をすごすことになり、 長野から出てきた妻の親族一同は急遽神楽坂の旅館泊。 結婚した私どもは快適なホテル住まいでありました。
昨夜の風のやうやくやめば庭の木のもくれん白き花総て散る
コンクリートの破れ目にならぶすみれ草むらさきの花春さ中なり
木蘭の花ちりぢりに春の雨
家族五人が揃へばそれだけで嬉しくてわいわいがやがやあたたかくなる
<主人メモ> 春の嵐のような雨だ。 昨夜は息子と娘が帰ってきた。その日の内に戻って行ったが。
アンブレラ回して遊ぶ雨の午後けふは激しきものを恋ひをり
<主人メモ> 雨はいつまでも止まない。
こもりくの山の墓苑にいち早く死者が喜ぶさくら花咲く
河を渡り山に近づくにこぶしの花天空を浮く花盛りなり
<主人メモ> 明日が彼岸中日だが、雨らしい。 今日墓参りに行ってきた。
ひよどりのするどきこゑの電柱の上にひびけり若きひと声
木蘭の花のむかふに椿の花毒づくごとしまつ赤な花は
土筆坊を摘んでよろこぶ爺かな女子高生に笑はれてゐる
<主人メモ> 昨日から彼岸だそうだ。 おはぎを買ってきた。
コンクリートの破れ目に並ぶスミレ草むらさきの花は春を連れ添ふ
福島泰樹『「恋と革命」の死 岸上大作』読了。 これから書評を書かなければなないのだが、 資料として掲載されていた絶筆「ぼくのためのノート」にあらためて驚く。 一部下書きもあったようだが、死に臨んでこんなに冷静でユーモアすらある。
木蘭の花咲き惚けて散り落つる純白の花は汚れやすし
沈む日の遅くなりゆきいつまでもあかるき山の霞むがごとし
夕焼けが飛行機雲を染めてゆく海棠の花まだ咲かぬ庭
<主人メモ> 心臓ペースメーカーのおかげで身体障碍1級である。 障碍者割引で高速道路が半額になる。 そのためのETCカードを登録するために市役所へ出かける。 今日も市役所は混んでいる。