朝はさわやかだったが、午後から黒雲、そして雷鳴。
散歩は、午前中に。ハガキ歌仙再開。
畦道はそろりそろりと参るべし足歩むたび蛙飛びだす
田に落ちて稲のあひだを泳ぎゆく小さき蛙苗間に隠る
ハガキ歌仙再開したり第三に悩み歳時記などを取りだす
朝はさわやかだったが、午後から黒雲、そして雷鳴。
散歩は、午前中に。ハガキ歌仙再開。
畦道はそろりそろりと参るべし足歩むたび蛙飛びだす
田に落ちて稲のあひだを泳ぎゆく小さき蛙苗間に隠る
ハガキ歌仙再開したり第三に悩み歳時記などを取りだす
萩原朔太郎『猫町』を読んだ。かつて読んだのは学生時代か。
猫町に迷ひ入りたき日があれば朔太郎さんわれを伴へ
突然に空気の密度が濃くなりて建物歪み猫、猫、また猫…
いつものパン屋へ
日曜の朝のパン屋は列になりわいわいがやがやパン焼く匂ひ
焼けたてのフランスパンを胸にして笑顔の少女小路に消ゆる
ほんとうに久しぶりの晴れ間である。
30度を超す暑さであった。海老名高校裏をゆっくり歩く。
早苗田の梅雨の晴れ間を水流れさゐさゐとさゐさゐと稲ゆれてゐる
今日逢へるアメリカ・ザリガニ、青蛙、てんたう虫みなわが家族なり
あばら骨あらはに痩せて六十五歳つゆの晴れ間の田の径ゆく
本橋信宏『東京の異界 渋谷円山町』を読んだ。20代後半、道玄坂をのぼると右手に三業地の看板があって、そこを入ると円山町。ラブホテルのひしめく地域であったが、南浦園という昭和初期風な雰囲気をもつ二階建ての中華料理店がありたびたび訪れ、忘年会など貸切って騒いだりした。懐かしい界隈であるが、東電OL殺人事件があったり、今もあやしき迷宮地帯である。
井の頭線神泉駅から登りゆく渋谷円山町迷宮の街
いくたびも円山町をさまよひて花街に遊ぶことはなかりき
徳利に老酒百本飲み干して昭和維新の志士に化身す
朝から蒸し暑い。降ったりやんだりだ。
じゆくじゆくと傷をいたぶるごとくにて七月の雨いつまでも降る
橋を渡る散歩コースは、時にかつての花街の跡を通る。
色町は昔むかしに失くなりし川辺に立ちてさびしむ時あり
昼時は稽古の三味線の撥捌き少年の心震ひ初めにし
朝は少し雨がふっていたが、じきに止んだ。七夕である。
平塚の七夕まつりは中止だそうだ。
あぢさゐの葉を打つ朝の雨しづく滴々と降り葉をこぼれゆく
あぢさゐの花の色かく薄れたり今年は雨の日多きがゆゑか
午前中は雨ではなかった。
空仰ぎ古家の媼が柄杓にて朝顔の土に水を打ちやる
朝顔のむらさきの花に水を打つ誘ひの水か雨また降り来
一年ぶりに扇風機を組み立てる。
扇風機組み立ててゆく楽しさに夏の悦楽吹かれくるな