2021年7月19日(月)

すっかり夏です。

  四十雀ヒマラヤスギに来て鳴くか木立探れど姿は見えず

相模川橋梁下。小田急線、相模大橋、あゆみ橋三本の橋がごく近くに渡されている。

  鵜と鷺とそして釣り師とそれぞれに位置棲み分けて鮎を狙へり

  夏草の荒々しくて河川敷

2021年7月17日(土)

ベランダに日の当たりくる時間に、今年の梅を干した。
今日から三日。ちょうど百箇。ただ一箇、白い黴が。

  ベランダにはすずめ来てゐる気配あり午前四時四十六分空明けてゐる

  日を負うておのが影追ふ朝の町痩せたる老いの影も濃くして

  梅の子よちやうど百箇の梅の実よわが手をかけし愛しき子らよ

  黴を持つひとつの梅もわが子なり共に干すべし恥づることなし

2021年7月16日(金)

今朝は朝から夏の空だ。昼前には関東甲信に梅雨明けの報道が出た。
昨年より3日遅く、平年より7日遅いそうだ。明日朝から梅を干すことにしよう。

  電柱にゐずまひ正しカラス()る羽に傷もつカラス鳴きつつ

  明日から三日梅干すとこころ決め壜の中なる梅をたしかむ

  ことし梅たしかに壜の半分に浸かり干さるる時をこそ待て

2021年7月15日(木)

朝は曇り、午前9時前には雷雨、昼過ぎには晴天、やがて入道雲も育ち真夏の空だ。散歩は午後にする。

  マンションの西側県道43号雨踏む車の音に目覚むる

桃をいただく。

  桃いただき桃を(たう)ぶる。皮むけば女体に(たは)くる悦びの如

  桃の汁こぼして老いの力なり

   天候の変化は老体にきびしきかいつもの距離を歩くに疲る

2021年7月14日(水)

朝は曇り空だったが、9時前には雨。その後降ったりやんだり。

  九階の窓開放しねむりをればJR相模線朝からうるさい

マンションのすぐ横をJR相模線が通っている。その向こう側には相鉄線の引き込み線路が走っている。ふだんは余り気にならないが夏、窓を開けっぱなしにして寝ると朝方うるさいのだ。

  梅しごとに酔うたるか笑ふ老いが独り

梅仕事後半戦、今日は梅ジュースが1本完成し、凍らせてあった梅を取りだして次の1本を仕込む。梅干しは、壜の中ではほぼ完成している。後は干すだけだ。早く梅雨が明けないものか。

2021年7月13日(火)

今日も昨日と同じ。朝はさわやかだったが、午後2時には雷鳴、すぐに激しき降雨。午後4時には止む。

  雷鳴の轟き腹にこたへたりこの重圧はもの言ひがたし

  (いかづち)のひかりの量の圧倒的(ちから)瞬時に暴発したり

  雷神はけふも暴威を奮へるかひかり轟き尖塔を撃つ

午前中の散歩に見かけた。

  文庫本を手に跳ぶやうなる美少女のマスクの内に何か言問ふ