曇りがちながら30℃を越えている。朝、蚯蚓の干乾びた死骸があちらこちらにころがっている。相模川を渡り隣町へ買い物に。31℃。
蟬につぎ蚯蚓あひつぎ討ち死にす数多のみみず道に干乾ぶ
相模川橋梁の下を飛ぶ鷺の黒き脚、しなやかなる純白の體
蓮の花の映像を嘆賞する。
蓮の花咲くや寄り来る蜂の音
曇りがちながら30℃を越えている。朝、蚯蚓の干乾びた死骸があちらこちらにころがっている。相模川を渡り隣町へ買い物に。31℃。
蟬につぎ蚯蚓あひつぎ討ち死にす数多のみみず道に干乾ぶ
相模川橋梁の下を飛ぶ鷺の黒き脚、しなやかなる純白の體
蓮の花の映像を嘆賞する。
蓮の花咲くや寄り来る蜂の音
31℃。橋を渡り隣町へ。相模川の流れにはまだ濁りが残っている。
午後3時、34℃。
蟬の翅落ちてしづかに透りけり
蟲のこゑ終夜鳴き継ぎ鳴きやまずわが就眠の時削りをり
蟬の声鳴き熄むときの静寂は季節の移りをもの思はする
曇り空なれど30℃ある。妻は、注射の副反応か腕に張りと熱がある。心配だ。
けさ方も蚯蚓干乾びころがりぬ一夜鳴き続けしみみずなるかも
蚯蚓鳴くという季語があるが、蚯蚓は鳴かないそうである。
萩の花咲きてゆらげる長き枝あまたが風に上下左右す
吾亦紅かざれば秋の到るべし
猛烈に暑い。じわじわと汗に湿る。朝から冷房運転。34℃。妻は二度目の予防注射。
夏草の刈られむきだしの空間に夜のくれば虫多に鳴く
部屋ごもり淫事にはげむ若さなし時すぎゆけば已むなきことか
橙色におぼろにかすみ暮れてゆく蜥蜴消えたる中庭の木陰
猛暑です。34℃を超えている。午前中でマンション前空地の草刈り終了。じいさん二人と婆さん二人の共同作業でした。
稲の穂のそよぎの音のさゐさゐとたださゐさゐと往古の如く
熟れ穂の香なつかしくして二千年ほど前の田に立つわたくしがゐる
水田に稲を育む術を手にわが祖たちはこの列島に住む
猛暑にも歩けば美がある風出でてわれにまつはり黄揚羽の飛ぶ
蟬鳴くやこゑにさびしき日暮れどき
娘の27回目の誕生日。猛烈に暑い。34℃。この猛暑日に、マンションの前の空地の夏草を刈っている。いよいよ工事がはじまるか。妻は苦情でもあったんじゃないのと楽観的である。
さるすべりの花なほ赤くマンションの中庭に立つ夏まだ行かぬ
風ふけば百日紅の花落ちてもの侘びしきに堪へてゐにけり
暮れ方に夕刊取りに階段をくだるときこころあやしく動く
夕焼けをねぐらに帰る鳥の群
今日も暑い。まだ流れの荒い相模川を渡る。32℃。
猫じやらしの穂の赤らめばそこは秋褐色のバッタ草生に潜む
相模川の流れの濁りいまだ消えず濃みどり色のあやしき流れ
亀が浮く濁り川昼を澱めるに鵜が着水す四羽の黒鵜