爽やかな朝だったが、午前10時には強い日差しに暑い。
朝日差し窓にまばゆきこの日々を嘉するか野の鳥がとび交ふ
納豆に焚きたて飯の湯気たてば妻はねばねばね引きてぞ喰らふ
納豆のねばねばはいのちのねばねばと糸引納豆いく度も練る
爽やかな朝だったが、午前10時には強い日差しに暑い。
朝日差し窓にまばゆきこの日々を嘉するか野の鳥がとび交ふ
納豆に焚きたて飯の湯気たてば妻はねばねばね引きてぞ喰らふ
納豆のねばねばはいのちのねばねばと糸引納豆いく度も練る
夏と秋の端境期ということか。サルスベリはまだ花を着けているが、風は秋の涼しさ。
さるすべりの花色褪せてこぼれ落つ大き自然のたゆたひ移る
鉛色の厚き曇りのすきまより覗く空ありたましひの色
川土堤を遠ざかり来てなほ響くこころ揺すぶる荒き水音
朝から涼しいというか寒いくらいだ。トレーナーを着て散歩。
サラダ菜にトマトにチーズ日曜の晨朝はおしゃれに妻とパン食む
大山のいただき侵す雲の先端触手のごとし雨気を孕みて
黒き鵜の橋のうへ飛ぶその空へ白鷺ひかりを帯びて羽搏く
書店にて一冊の詩集を求めたり小川亮作訳『ルバイヤート』を
朝は雨だったが、じきに止んで青空もある。しかし雲が多い。24℃。爽やかである。
稲の穂の垂れて黄金の田の畦に白鷺、蒼鷺並び立ちをり
夜の闇に怪を求める。
狐狸千載を経て怪をなすわが古ぎつねいまだ怪なさず
古杉老松隙間なく茂る山の奥老いたるきつねわがごときなり
土鳩鳴くこゑして安気なる昼寝より醒めたり土鳩此の地にもどる
朝は涼しかった。しかし昼過ぎには30℃近い。暑い。
夜の闇にまなこ瞑りておもひをり高市黒人旅の瞑想
二連蝶、黄の蝶の舞ひゆく夏を惜しむか河畔の林の奥に
秋分の日。今日は昼・夜の食事の買物ついでに散歩。11時、30℃越え。
あけぼの杉の葉むら萎れてゆくやうな衰へ覚ゆ秋深くなる
バナナの皮むけばバナナに傷がある傷そのままにバナナ頬張る
今日も田圃の中を歩いた。
用水の柵を把捉みて立つ鷺のすがた孤高なり秋の日浴びて
相変わらずあんまりいい夢を見ない。
焼却台の上には骨灰とペースメーカーわがいのちの終焉寂しきものよ
骨灰と電子機器かこむ家族らのささめく笑ひあればまあよし
図書館周辺の田んぼを歩く。
黄金田の垂り穂のうへを蜻蛉ゆく秋あかね、しほからやがて鷺くる
夕映えは遠くに及ぶひむがしの雲いく片か薄き桃いろ