2021年10月26日(火)

朝まで雨だったが、6時半には上がっていい天気だ。

  昨夜 (   きそ)の雨ふりつづきなごりの水たまり晴れて青空と白雲映す

  いづくからか枯れ葉、枯れ枝焚くけむり九階の窓にわづかに届く

  うれしくて不覚にも涙を落すとき森羅万象に(つつ)まれてゐる

2021年10月25日(月)

朝少し晴れたが、やがて雲が空を覆い、寒くなる。

  けやき樹の葉がおのづから落ちてくる時の定めに黄変をして

  色変り落ちたる欅の葉を拾ふ葉つぱのいのち写さむとして

   冬物のこげ茶のコートをあがなうて少しくこころ温かくなる

2021年10月24日(日)

今日も朝から雲ひとつない晴天。そして寒い。

  中庭の木に拠る一羽のひよどりの鳴けば応ずる一羽来て鳴く

  この空は太初の青さ。青深きところを二羽の鳶廻りをり

  信濃より甥の手になるリンゴ来る歌いたくなる林檎うれしや

2021年10月23日(土)

昨日とは打って変わって、朝から晴天。しかし寒い。

  ひよどりは鋭き声にわたりゆく木の間を抜けて明るき方へ

  あけぼの杉の高きところに鵯はかしましく鳴く恋を呼ぶこゑ

  椿の葉むら隠れにさみどりのつぼみかがやく秋の日差しに

  ひよどりは椿の木にもしばし拠る()の間立ち()きがさりごそり