雨が降ったり、止んだりしながら、それなりに気温は上がり、暑い。
狭つくるしい雲と地平のあひだをば朝の日が輝るしばしなれども
いたやかへでの夏の葉に昨夜降りたる雨しづく垂る
濡れて重き百日紅の花を踏むぎゅつと雨水周囲に滲む
『論語』先進一二 季路、鬼神に事へんことを問ふ。孔子が言う。「未だ人に事ふること能はず、焉んぞ能く鬼に事へん。」また「敢て死を問ふ。」そうすると孔子は答えた。「未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん。」
「未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん」孔子の言ぞ忘れ難かる
『春秋の花』 鷲谷七菜子
・老僧の眉がうごきて遠ざくら 句集『花寂び』(1977)所収。
「眉雪ノ老僧、時ニ掃クコトヲ輟メテ/落花深キ処ニ南朝ヲ説ク」藤井竹外『芳野』
・滝となる前の静けさ藤映す 七菜子『銃身』1969
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「山雨、来タランと欲シテ風、楼ニ満ツ」許渾
・春愁やかなめはづれし舞扇 『黄炎』(1963)
・牡丹散るはるかより闇来つつあり 同上
・朴咲けり雲のあかるさ遠くへ置き 鷲谷七菜子
雲と地の狭きところに昇りくる朝のひかりの遠くかがやく