2024年11月7日(木)

いい天気であった。 『左川ちか詩集』を読む。日本のモダニズムに現れた奇跡の詩人とおびにあるが、この夭折の女性詩人(1911~36)は、なかなかすばらしい。好きな章句はたくさんある。「いたづらな天使等が入り乱れてステップを...

2024年11月6日(水)

寒くなってきた。曇りがちだが、晴れることもある。   風にゆれ、枯れ葉舞ひ散る欅なり黄色、茶褐色の葉を落としたり   公園の中央に立つ欅の木秋なればつぎつぎに葉を散らしをり   靴底に踏めば底ごもる秋の音けやき落ち葉のか...

2024年11月5日(火)

明けぬうちは曇っていたが、やがて青空に。雲が多く、やがて曇り空になるらしい。 入院中   まだ刈らぬ田を持つものの如何せむ黄金の穂の重く垂れをり   点滴を終りて内服カプセルにこれが大きい喉に閊へて   一室に六十代二名...

2024年11月4日(月)

今日もまた朝から晴れ。 入院時の歌の続き   高熱もウイルスもからだを去りたまふ少し身軽に足踏みにけり   窓の外に小さき虫の動きありなんとかしやうにも手がとどかざる   雨降ればけふ一日の暗くしてさねさしさがみの野も霧...

2024年11月3日(日)

朝から晴れている。ひさしぶりだ。 妻が「小川晴陽と飛鳥園一〇〇年の旅」を観てくる。   香薬師像、新薬師寺より失はれいくとせ経たるかその像見たし   坐に座る大日如来の像の写真妻の視線を釘付けにせむ   いく枚かの絵ハガ...

2024年11月2日(土)

雨だ。暗い空。南方のロジテック群が雨で霞んでいる。   午前四時に覚めて起きだしトイレへ向う老い耄れならむ   青き蜜柑、剝けばすっぱい香のあふれ運動会のかけっこ思ふ   わがメガネに寄り来る小さな虫がゐるあやまりて潰す...

2024年11月1日(金)

今日から11月だ。一年が早い。空は晴れているが、やがて雲が多くなり、雨が降るらしい。   手の甲にも老班があるいつのまにか老いの極まるわれにあらずや   陰毛にも白きと黒木が混じりをりああわが軀老いたるかなや   夜に起...