2021年 1月12日(火)
悶々と眠れぬ夜は淫(みだ)ら夢に誘(いざな)はれたし寝返りをうつ 夜の底に赤き椿の落下する寂しき花の音聴こえぬか 藤圭子の昭和の夜を歌ふこゑいのちを絞るこゑ胸に沁む
悶々と眠れぬ夜は淫(みだ)ら夢に誘(いざな)はれたし寝返りをうつ 夜の底に赤き椿の落下する寂しき花の音聴こえぬか 藤圭子の昭和の夜を歌ふこゑいのちを絞るこゑ胸に沁む
ハツ子さんよそろそろため口で話さうやよそゆきことばは疲れるだらう これまでの人生に悔いがいくつかある然(さ)れど生きてゐるそれだけでよし 満作の花咲くところ風寒く卒塔婆が響(な)る安養寺墓地 <主人メモ> 心臓ペー...
在りし日のお伝のすがたに似もつかぬ髑髏を抱きて嗚咽しやまず 浅右衛門吉(よし)亮(ふさ)の首切りの失敗を心に泣くかつぶさに誌す 北側のベランダのバケツに冬深しことしはじめての薄氷を割る <主人メモ> 今日も全...
あらたまの朝日かがやく地平線しづかなりけり鳥鳴かざれば 下肢の筋肉(にく)衰へたるか足踏むに頼りなければ木の傍(そば)に拠る 震災碑に「横死之靈」の文字ありき「横死」ひさびさに聴きし語なりき <主人メモ> 浄土宗龍...
宙天を二十四日の月浮かぶ朝七時半うすき雲行く 今日逢ふは紅梅、椿、春の色。雀(こ)躍(をど)りしたきいのちの色なり
悪夢より淫夢がよろし然(しか)れども悪夢に目醒む夢に死にき <主人メモ> 暁闇、夢魔に苦しむ。 悪魔が出てくるわけではないのだが、夢の空間そのものに悪意がある。 旅の最中に帰りの駅を探す夢をたびたび見る。 今...
鳶となり町の上空を遊弋すとんがり屋根を探すがごとく 冬の田のひろがるところ鳩の群れ、すずめの群がり交差して飛ぶ 行く先にすずめ集まる。わが影を察知したるかいつせいに飛ぶ <主人メモ> 今日は「色の日」だそうで...