2021年7月17日(土)

ベランダに日の当たりくる時間に、今年の梅を干した。
今日から三日。ちょうど百箇。ただ一箇、白い黴が。

  ベランダにはすずめ来てゐる気配あり午前四時四十六分空明けてゐる

  日を負うておのが影追ふ朝の町痩せたる老いの影も濃くして

  梅の子よちやうど百箇の梅の実よわが手をかけし愛しき子らよ

  黴を持つひとつの梅もわが子なり共に干すべし恥づることなし

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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