2021年5月4日(火)

書評を依頼されて『蛙声抄』を読んだ。安田純生氏の第一歌集だ。35年前の刊行であるが、なんともすばらしい歌集であった。こんな歌がある。

  ・貪婪に愛を欲るらむ木蓮は白き生殖器あまたかかげて

  ・極楽にあらば死なれじいささかの自由を留保し桃の(さね)舐む

このエロス。さらにこんな歌もあった。

  ・いんぎんに蔑されぬるを雪隠に流人のごとく三日月見やる

  雪隠に三日月を観る歌を読むわが家のトイレは密閉空間

  月を観て脱糞するを想像す唸りてあげくに長きため息

  安田純生の三十代の歌集読むそこはかとなきエロス、ペーソス

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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