2021年4月30日(金)荷風忌

永井荷風は1954(昭和34)年のこの日午前3時頃、胃潰瘍の吐血による心臓発作のため死去。79歳。今日に合わせて『濹東綺譚』を読む。いいですねえ。いつか玉の井ラビラントを訪れてみたいものだ。荷風は、若い頃に文庫になっているようなものは大方読んでいたが、良さを本当にわかっていたのか。まったくわかっていなかったろう。あらためて読み直したい。

  向島玉の井あたりのむかし町荷風好みの迷宮ありき

  たばこの吸ひさし数本が落ちてゐるここに謀議が謀られたるか

  荷風忌は蓮根食ふか(せい)(ろう)にはすのねも載せふかしはじめる

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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