2025年2月6日(木)

よく晴れているが、またまた寒い。

ハン・ガン『別れを告げない』を読む。済州島四・三事件を扱い、キョンハとインソンの二人によるインソンにかかわる母や親族の生と死をめぐる小説だ。いわば赤狩りの惨烈な結果が夢とも現実ともつかず展開する。事件が古い分、『少年が来る』より分かりやすいかもしれない。多くの島民が惨殺されているのだが、その事件の後が夢の如く詩的に描かれるが、無惨な場面多く、読むにつらいところがあるものの、読みがいのある一冊であった。

海老名ジャンクションへ向かう圏央道の高架が九階のベランダからよく観える。

  暁闇を走行したるトラックの列なすごとき圏央道は

  圏央道に渋滞したる車の列海老名ジャンクションあたり

  猛スピードで走りぬけたる車もある圏央道昼の時間帯には

『論語』衞靈公一三 孔子曰く、「已んぬるかな。吾未だ徳を好むこと色を好むが如くする者を見ざるなり。」

ああぁ、おしまいだなあ。わたしは美女を好むように徳を好む者を見たことがないよ、とは孔子の嘆きなのであろうか。「已んぬるかな」は孔子の老齢、死に近きことを嘆いているのか。また「色を好むが如き」とは孔子の実感が言わせているのであろうか。興味深い章段である。

  色を好むが如く徳を好むものにつひに逢はずに老いぼれたるか

『古事記歌謡』蓮田善明訳 五〇 応神天皇

この須須許理が酒を造って奉った時、天皇はこの献上の酒に、心も浮き浮きと酔うて、歌った、
須須許理が醸みし御酒(みき)に     須須許理が造った酒に
われ酔ひにけり         わしは酔うたぞ
(こと)無酒(なぐし) (ゑ)(ぐし)に         平安無事のうま酒に
われ酔ひにけり         わしは酔うたぞ

こう歌いながらお出ましになった時、御杖で、大坂(大和国北葛城郡百済村)の道の中に大石をお打ちになると、その石が走って逃げて行った。だから、諺に「堅石も酔人を避ける」というのである。

  酔うて杖に石をたたけばその石の走って逃げるこの不思議さよ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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