2024年10月22日(火)

涼しい。秋らしい日だ。

  掛けてゐたメガネを無くし高熱に魘されたるかわれわれにはあらず

  やうやつとメガネ取り返すわれならむオムツに尿をもらす老い耄れ

  隠形にならひてひそむベッドの下いづれは外の明るき世界へ

『論語』顔淵一三 孔子が言った。「訟えを聴くは、吾れ猶人のごときなり。必ずや訟え無からしめんか。

  訟えを聴くことあらむ訴えの無きがよきなりと孔子のたまふ

『春秋の花』 金子兜太
・どれも口美し晩夏のジャズ一団 『蜿蜿』(1968年)

晩夏が来ると、
・ふるさとの蔵の白かべに鳴きそめし蟬も身に沁む晩夏のひかり 茂吉『あらたま』
・ひととゐて落暉栄あり避暑期去る 石田波響『鶴の眼』(1939)
・女子学生相寄り咆哮する晩夏 金子兜太 『皆之』(1986)
・沖へ歩け晩夏の浜の黒洋傘 西東三鬼 『変身』(1962)

・河に青葉が一つ落ちたよ春来たる 金子兜太

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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