2024年9月7日(土)

朝方涼しいが、また暑くなる。

  細き小径にお歯黒とんぼがわが方へ来りて人間を避けてとびゆく

  わが朝に歩む径なりとんぼうがオシロイ花の上をとびゆく

  九二歳のわが母と六八歳のこのわれと六四歳のわが妻が同じ時間に夜中のトイレ

『論語』先進二一 子張り、善人(素質は立派だが、学の足りない人)の道を問ふ。孔子が言った。「先賢の迹を践んでゆくのでなければ、奥義には入れない。」

  先賢の迹を踏まずて何なせる奥義に入るには日々努力せむ

『春秋の花』 室生犀星
・きみしばしうつろのまみを凝らしたまへ我が立ちつくす花樗かな 
                 「つくしこひしの歌」(1939)所収。
・よきひとのころもかもにるしろたへの鉄扇花こそおくりまつらむ 同
    *
・日は紅しひとにはひとの悲しみの厳そかなるに泪は落つれ 『性に眼覚める頃』
・夏の日の匹婦の腹にうまれけり

  悲しみも嬉しきこともこもごもにありし世ならばまあよしとせむ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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