2024年8月22日(木)

曇りがちで、時折雨。新宿へ行ってきた。新宿も時折雨。

  雲多く青空すくなき新宿を伊勢丹方面に歩みゆきけり

  雨降れば伊勢丹デパートに入り込む高級化粧品を覗きつつゆく

  伊勢丹の食料品売り場へ降りてゆく「とらや」の前に暫しとどまる

『論語』先進五 孔子の言。「孝なるかな閔子騫。人、其の父母昆弟を間するの言あらず。」

閔子騫は孔子の門人。父の後妻である義母とその子である二人の義弟がいて冷遇されていた。しかし不平をもらさず、家族を弁護した。

  義母、義兄弟間には確執があるされど閔子騫は不平ももらさず

『百首でよむ「源氏物語」』第五十三帖 手習

さまざまな物の怪譚が語られる。
・身を投げし涙の川のはやき瀬をしがらみかけて誰かとどめし 浮舟
・われかくてうき世の中にめぐるとも誰かは知らじ月の都に 浮舟

身を投げた浮舟だが、助けられた。だから生きているのだ。
・あだし野の風になびくな女郎花われ標結はん道遠くとも 中将

・袖触れし人こそ見えね花の香のそれかと匂ふ春のあけぼの 浮舟

  生き延びて憂き世をめぐる浮舟に春や来たれりそれかと匂ふ

『春秋の花』 吉川英治

「旅芸人乙鳥の訪れと一緒に、甲州盆地の町にも遅い春が流れ込んで来た。」(『万花地獄』(1929)の書き出し。

「我以外、皆、我師。」

  甲州盆地にも春がくる旅芸人ら驢馬につれられ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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