暑い。
虫喰ひ葉拾ふてくれば心楽しバッグにたいせつに蔵ひて帰る
少しだけ虫に喰はれし迹あれば色も変化す拾ひし落葉
一枚、二枚落葉それぞれに色変はるそのそれぞれを拾ひくるなり
『論語』郷黨四 公門に入るに、鞠躬如たり(おそれ慎んだありさま)。容れられざるが如くす。立つ門に中せず。行くに閾を履まず。位を過ぐれば、色勃如たり(緊張)。足躩如たり(足取りはそろそろ)其の言ふこと、足らざるに似たり。斉を摂げて堂に升るに、鞠躬如たり。気を屏めて息せざる者に似たり。出でて一等を降れば、顔色を逞つて怡怡如たり。階を没せば、趨り進むこと翼如たり。其の位に復れば踧踖如たり。
王宮に仕えるときのありさまを『詩経』の文字に修飾したり
『正徹物語』204 「天つ彦」は太陽のことだ。彦星も「天つ彦星」とも詠んでいる。
「つ」は助辞である。通常は天彦だ。
太陽を天つ彦といふうたひかたそれも可なりし「天彦」といふ
「百首でよむ「源氏物語」」第三十帖 藤袴
夕霧は玉蔓を好ましく思う。
・同じ野の露にやつるる藤袴あはれはかけよかごとばかりも 夕霧
うんざりとしつつ返歌する。
・たづぬるにはるけき野辺の露ならば薄紫やかことならまし 玉蔓
髭黒大将から玉蔓へ
・数ならばいとひもせまし長月に命をかくるほどぞはかなき 髭黒大将
螢兵部卿宮、式部卿宮の息子も求婚
・朝日さす光を見ても玉笹の葉分けの霜を消たずあらなむ 螢兵部卿宮
・忘れなむと思ふもののかなしきをいかさまにしていかさまにせむ 式部卿宮の息子
螢兵部卿宮にだけ返事をする玉蔓
・心もて光に向かふ葵だに朝おく霜のおのれやは消つ 玉蔓
宮中の男あまたに見初められ玉蔓いづれの方を選ぶや