暑い。もう34度ある。
大、小の蚯蚓のかばねさらされし舗道を歩むにつまづきやすし
いまだなほ生乾きなる蚯蚓あり裂けやうとして踏みつぶしをり
完全には乾かず縮むミミズ殿いつまでもそのままに残る
『論語』郷黨二 朝にして下大夫と言へば、侃侃如たり(なごやか)。上大夫と言へば、誾誾如(慎み深く)たり。君在せば踧踖如たり(うやうやしく)、与与如たり(のびやか)。
孔子のことだろう。こういう人物が良いと言っている。
下大夫には侃々如、上大夫には誾誾如、君には踧踖如、そして与与如に
『正徹物語』202 初心の頃は、人接して歌を詠むのが最良の稽古である。上達後は独吟してもさしつかえない。はじめから独吟していると、おぼつかないことも多く、そのような歌が感興を誘うようなこともない。
初心にはまじはり多くして歌を詠む上達すれば独吟もよし
『百首でよむ「源氏物語」』第二十八帖 野分
光源氏が夕霧とともに台風見舞いもかねて、玉蔓のもとを訪れる。
・吹き乱る風のけしきに女郎花しをれしぬべき心地こそすれ 玉蔓
・下露になびかましかば女郎花荒き風にはしをれざらまし 光源氏
その後、花散里へ、夕霧に送るようにいった。
・風さわぎむら雲まがふ夕べにも忘るる間なく忘られぬ君 夕霧
夕霧の歌はそれほどでもない。
吹き乱れはげしき野分の去りしのちしをれしぬべき心地こそすれ