2024年7月11日(木)

曇り空なれど暑くなった。

  焼失前の首里城の朱を模写するにこの朱の色のまぎれなきもの

  首里城へむかふ坂道をのぼりゆく塗師の古家など通りすぎつつ

  沖縄の空青くしてときをりに米軍兵のパワーハラスメント

『論語』子罕二三 孔子が言った。「青年は恐るべきだ。これからの人が今の自分に及ばないと、どうして分かるものか。ただ四十五十にして評判がたたないとすれば、それはもう恐れるまでもない。」

  後世畏るべし然れども四十五十に聞こえなければとるに足らず

『正徹物語』189 「潮のやほあひ」とは「八百合」と書く。四方より潮の満ちあふさかひを「やほあひ」というのだ。

  寄せきたる潮のやほあひ激しくも西へ東へ流れゆくなり

『百首でよむ「源氏物語」』第十五帖 蓬生 源氏が須磨・明石から帰って、のちに末摘花を見出すまでの物語。

おばが大宰府に下向する。
・絶ゆまじき筋を頼みし玉かづら思ひのほかにかけ離れぬる 末摘花

・藤波のうち過ぎがたく見えつるは松こそ宿のしるしなりけり 光源氏
・年を経て待つしるしなきわが宿の花のたよりに過ぎぬばかりか 末摘花

  藤の花にまどひて訪ぬることあらずたまたま来たるわれならなくに

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA