朝から雨。昨夜から降っている。
葉室麟『峠時雨』を読んだ。時代小説は、ひさしぶりだ。時代小説は、やっぱりいいなぁ。そこでやめておこう。愛情あふれる小説は、自分で読むよりない。
梅雨に入る後の雨なり激しくも道路を走る自動車のひびき
JR相模線が雨中を走る音がするいつもより少し重き音にて
薄ら寒き雨の日なれば路線にははげしき雨ふる窓に見てをり
『論語』子罕五 孔子が、匡の地で危険にあった時に言った。「文王は既に亡くなられたが、その文化はここに伝わっている。天がこの文化を滅ぼそうとするなら、後代の私はこの文化に携われれないはずだ。天がこの文化を滅ぼされないからには、匡のごときが、私をどうしようぞ。」
匡の地に孔子襲はる孔子言ふ「匡人其れ予れを如何」と
『正徹物語』171 「あまぎる」は曇りである。「目きりて」「涙きりて」などというのも同じである。
あまぎるは曇天の意。目きりて、涙きりても同じきなり、うん?
『伊勢物語』百二十一段 梅壺から、女が雨に濡れて出てくるのを見て、詠んだ男がいた。
・うぐひすの花を縫ふてふ笠もがな濡るめる人に着せてかへさむ
すると女は返した。
・うぐひすの花を縫ふては笠はいな思ひをつけて乾してかへさむ
男の負けだな。
うぐひすの花を縫ふては笠こさふるその笠乾してきみにかへさむ