朝から青天。涼しいが、暑くなる。
涼しきうちにあらゆることを済ませておこふわが家のゴミのけふは少なき
ゴミ袋をぶらさげてあけぼの杉の樹下をゆく少し影濃しその影踏みて
皐月つつじの花の残骸木に付きてどうもけがらはし垣なすみどり
『論語』子罕四 孔子は四つを絶った。意(勝手な心)を持たず、必(無理押し)をせず、固(執着をせず)なく、我(我を張る)なし。」
孔子は意を持たず、必せず、固なく、我なしすばらしきなり
『正徹物語』170 「卯月の郭公」という題で、こう詠んだ。
・時鳥おのが五月を待つかひの涙も滝もこゑぞすくなき
『伊勢物語』の「我が世をば今日か明日かと待つかひのなみだの滝といづれ高けん」とは、行平が、鼓の滝を見て詠んだ歌だ。それを時鳥の涙の滝に取り替えたので、趣向が新しくなった。このように少しは変えないと歌は詠めない。「待つかひ」とは待つ間である。間の字を書く。
卯月すぎて時鳥鳴くときを待つ滝のまへ落つる水ながれゆく
『伊勢物語』百二十段 男が好きになった女は、まだ世経ずとおぼえたるが、そうではなかった。さる高貴な男と、ひそかに情をかわしていた。それを知った男は、しばらくして詠んだ。
・近江なる筑摩の祭とくせなむつれなき人の鍋の数見む
近江なる筑摩の祭を見むとするどれだけ鍋を被り出でしか