2024年5月27日(月)

朝から雲が空を覆っている。昼頃、雨になり、じきに止むらしいが、後も曇り。鬱陶しい。

  すずめ二羽つがひの鳥か新緑の木から木へ移る後先ありて

  すずめ鳴く、鳴きかはす声愛らしく木々の緑を移れるならむ

  たちまちに電線に飛ぶすずめごの跡追ふらしき一羽も飛べり

『論語』泰伯二 孔子の言。「恭にして礼なければ則ち労す。慎にして礼なければ則ちいじける。勇にして礼なければ則ち乱る。直にして礼なければ窮屈になる。君子、親に篤ければ則ち民仁に興る。故旧遺れざれば、則ち民が薄情でなくなる。」

  いづれにしても礼守るべし君子なれば親を思ひへば仁なるべしを

『正徹物語』147 「思ひきや」「我が恋は」という五文字は、この四、五十年詠んだことはない。思うに両方とも気障で嫌味な詞である。「我が恋」といはずとも、他の誰があなたの恋を論ずるか。「思ひきや」の代りに、「思はずよ」「知らざりき」などと詠む。

  思ひきやと詠むことはなし他の誰がおのが恋なぞを論ずるかなや

『伊勢物語』九十七段 堀河の大臣(藤原基経)の四十の賀を、九条の邸で催した。

中将であった翁(業平)が、詠んだ。
・桜花散り交ひ曇れ老いらくの来むといふなる道まがふがに

これは、これは、知ってもいるが、よい歌である。

  さくら花さかりをすぎて散りかかる老いへの道を迷はすごとく

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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