2024年4月23日(火)

今日も曇り空、ただ今のところ雨はない。

  おぼろ月西空たかきうす明かりこよひは少し酔ふもよからふ

  西空のおぼろな月に飛びあがる背中の羽根をはばたかせつつ

  ドローンの視線に高きを飛ぶ時の心の愉悦いひやうもなし

『論語』述而七 孔子が言った。束脩(乾肉一束)を持ってきた人に、どんな人でも教えなかったということはない。

  孔子塾に束脩持って来たるべし教ふることの無くんばあらず

『正徹物語』116 「廬橘砌に通ふ」とういう題で「玉の砌」などと詠もうとするのは、言わずもがなのことである。単に軒・床・庭など詠めば、おのずと砌は含まれる。

下注に、その作例が記されている。
・人住まずあれたる宿の橘はにほひも袖やたづねわぶらむ 草根集3451

  魯橘砌に通ふこの題に玉の砌、軒、床、庭もありわが歌を見よ

『伊勢物語』六十六段 摂津に領地のある男が、兄、弟、友人たちを連れ、難波に行った。渚を見ると幾艘もの舟がつないである。男は、舟を見て詠んだ。
・難波津を今朝こそみつの浦ごとにこれやこの世をうみ渡る舟

しみじみとした歌に、ひとびとは感じ入り、帰っていった。

  難波津は京からもっとも近き海人や驚く海わたる舟

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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