2024年1月27日(土)

寒い。冷えているが、天気はいい。

  白煙の傾きて立つ三川合流域風あるらしき北からの風

  白煙の立ち昇る工場を輝かす朝のひかりあり冬ざれの景

  今朝もまた残りの月のかがやきに山際あかるく冬の木の山

『論語』里仁五 孔子が言った。「富と貴き」は「是れ人の欲する所」、しかしそれ相応の方法で得たのでなければ、そこに安住しない。「貧しきと賤しき」は「人の悪む所」、
しかしそれ相当の方法(勤勉や高潔の人格)で得たのでなければ、これを去けない。
君子は仁徳をよそにしてどこに名誉を全うできよう。君子は食事を摂るあいだも仁から離れることなく、急変のときも、ひっくりかえったときでもきっとそこにいる。なかなか含蓄が深いなあ。

  君子とは食事のあひだも造次にも顛沛にても仁を離れず

『正徹物語』31 季の題では「題の初後によりて季の初後も変はる」から、そのことを理解して詠めば初め終わりを区別できる。月の題では山月、嶺月、岡月、野月、里月などの順序で出る。それを山月の題に「長月の有明」などと詠むのはもってのほかだ。絶対に秋の初めの月を詠むべきであるというわけではないが、ただ、終わりの頃の月を詠んではいけない。

  月の題にて「山月」に「長月の有明」と詠むもってのほかなり

『定家八代抄』恋歌三、四
 ・君がため惜しからざりし命さへながくもがなと思ひけるかな 藤原義孝
 ・逢見ての後の心にくらぶれば昔はものを思はざりけり 権中納言淳忠
 ・思ひつつ寝ればや人の見えつらん夢と知りせば覚めざらましを 小野小町
 ・うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものはたのみ初めてき 小野小町
 ・いつとても恋しからずはあらねども秋の夕はあやしかりけり よみ人しらず

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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