2024年1月26日(金)

冷えている。しかし良い天気だ。

  飛行機雲のびゆく空に応じたるごときからだのわくわく動く

  いにし世の大き御寺を彩れる多様多彩な土製器残る

  大安寺のタイルのごとき砕片を写しゆくこの愉しき時よ

『論語』里仁四 孔子が言った。「(まこと)に仁を志せば、悪しきこと無し。」本当に仁をめざしているなら、悪いことはなくなる。仁とは、それほど力があるということか。

  苟に仁を目ざせば悪しきことなくて円満なる世ぞ来たりける

『正徹物語』30 雑の題では、まず季節を詠まないことを心掛ける。自然とある季節が詠まれることは、望ましいことではない。

  雑の題に歌を詠むには最初から特定の季節を詠むまじきこと

『定家八代抄』恋歌一、二
 ・ほのかにもしらせてしかな春霞かすみのうちに思ふ心を 後朱雀院
 ・夕暮は雲のはたてに物ぞ思ふ天つ空なる人を恋ふとて よみ人しらず
 ・我が恋はむなしき空に満ちぬらし思ひやれどもゆく方もなし よみ人しらず
 ・瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末にあはんとぞ思ふ 崇徳院
 ・玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする 式子内親王
 ・我が恋は行方も知らずはても無し逢ふを限りと思ふばかりぞ 躬恒
恋歌はどうしても多くなってしまう。

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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