今日は大晦日、一年の終わりである。朝から雨が降っている。
今年は長男のところに孫が生まれ、年末には娘の結婚披露宴など祝い事があったが、内外不穏は変わらず、世界各地で戦乱が起こっている。また起こりそうだ。さらに私は、悪性リンパ腫の三度目ということでほぼ半年の間、入退院を繰り返した。
よきことも悪しきも五分五分一年をふりかへりみる大歳の夜
雨のふる大晦日の朝冷水に手触れてことしの凶事失せよ
朝の雨に降られて傘のよろこべりぽつりぽっつん雨垂れの音
『論語』八佾四 林放(魯の国の人)が「礼の本を問う」。そうすると孔子が答えた。「大なるかな問うこと」といい、礼には贅沢であるよりもむしろ質素にし、葬儀には、ひたすらいたみ悲しめ。そういった。
礼を問へば大いなるかな問ふことと言ひて懇ろに孔子答へき
『正徹物語』4 現葉集(二条為氏の私選集)は、打聞(私選集)でしょうか。歌道の家でみな打聞と称して、その当時の和歌を集めて私選集を編んだのである。正徹は、こうした私選集の乱造を歓んではいないようだ。
打聞を芳しくあらずと思ひたるか正徹の口調やや口渋る
『老子』『徒然草』を読み終わり、『論語』『正徹物語』に入っている。こつこつ、一章、一段づつ読んでいけば、なんとか読めるような気がしてくる。来年もよろしく。