2023年12月31日(日)

今日は大晦日、一年の終わりである。朝から雨が降っている。

今年は長男のところに孫が生まれ、年末には娘の結婚披露宴など祝い事があったが、内外不穏は変わらず、世界各地で戦乱が起こっている。また起こりそうだ。さらに私は、悪性リンパ腫の三度目ということでほぼ半年の間、入退院を繰り返した。

  よきことも悪しきも五分五分一年をふりかへりみる大歳の夜

  雨のふる大晦日の朝冷水に手触れてことしの凶事(まがごと)失せよ

  朝の雨に降られて傘のよろこべりぽつりぽっつん雨垂れの音

『論語』八佾四 林放(魯の国の人)が「礼の本を問う」。そうすると孔子が答えた。「大なるかな問うこと」といい、礼には贅沢であるよりもむしろ質素にし、葬儀には、ひたすらいたみ悲しめ。そういった。

  礼を問へば大いなるかな問ふことと言ひて懇ろに孔子答へき

『正徹物語』4 現葉集(二条為氏の私選集)は、打聞(私選集)でしょうか。歌道の家でみな打聞と称して、その当時の和歌を集めて私選集を編んだのである。正徹は、こうした私選集の乱造を歓んではいないようだ。

  打聞を芳しくあらずと思ひたるか正徹の口調やや口渋る

『老子』『徒然草』を読み終わり、『論語』『正徹物語』に入っている。こつこつ、一章、一段づつ読んでいけば、なんとか読めるような気がしてくる。来年もよろしく。

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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