2023年12月13日(水)

今日もいい天気だ。そう言えば昨日は小津安二郎の亡くなった日だった。だからテレビで「東京物語」とか、やってんだ。録画しよう。

  この世から十二月十二日に去りにけり小津安二郎に『麦秋』ありき

  「大和はええぞ」の言葉にうなづくわれならむ麦が揺れてる心もゆれる

  あけぼの杉の茶色の枝に茶色の葉冬木になるもさう遠からず

鳥羽亮『絆 山田浅右衛門斬日譚』(幻冬舎文庫)を読む。七世山田浅右衛門吉利の斬日記録である。綱淵謙錠『斬』と重なるが、なかなかよかった。『斬』が史伝の如きものなら、あきらかに小説であり、読みやすいが、しかし内容は、死を扱って重い。

  浅右衛門吉利が首を斬り落とすみづからの弟子をみづから落とす

『論語』為政十 孔子が言った。「其の(な)す所を(み)、其の(よ)る所を(み)、其の安んずる所を察すれば、人(いづく)んぞ(かく)さんや、人焉んぞ廋さんや。」これまた端的だが、わかりやすい。結句がくり返している。よほど強く言いたいのであろう。

  人柄は焉んぞ廋さんや繰り返し言ふ孔子先生かくも伝えたし

『徒然草』228段 千本の釈迦念仏は、文永(1264~75)の頃、如輪上人が始められたという。
229段 優れた細工師は,少し鈍い刀を使うという。妙観の刀はさして切れ味がよくない。

  よき細工師はさほど切れるを用ふるなく鈍き刀を用ふるものなり

この二段も薀蓄のごとし

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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