2023年12月8日(金)

太平洋戦争が真珠湾からはじまった日。あれから82年経つ。この国の決定的な間違いの初めの日。今日も青空、よき日である。

  十二月八日この日に開始する愚かなる滅びへと向かふこの国

  紅葉と黄葉を混じ枯れ落葉若きさくらは周囲(めぐり)彩る

  わが足の踏みたるもみぢ色判らずかさこそ乾く枯れ落葉踏む

  老いが発する魑魅魍魎のやうな声丑三つ時は夢に苦しむ

永井荷風作『すみだ川・新橋夜話』(岩波文庫)読了。表題の作品の他に「深川の歌」を加えた一冊である。これがなかなかよかった。外遊から帰ったあたりから、明治末年、大正初年におよぶ荷風の古い作品である。どれも時代を伝えておもしろい。花柳界を中心にした物語だが、荷風が書くと当時の東京がその空気感とともによみがえってくる。立体的なのだ。これこそ江戸の情調なのであろう。荷風はいいなあ。楽しい時間であった。
『論語』と『徒然草』はお休みです。『論語』は読みはじめたばかりですし、『徒然草』は、そろそろ最終盤にかかっているのですが。

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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