今日で十一月も終わりだ。早い。いい天気だ。
ひむがしの空ぎはの隙朱色に霜月尽の朝明けてゆく
冬になれば着衣の増えて時かかる朝覚めてより立ちあがるまで
夢に
父が来て大声に言ふあれやこれや一つも覚へず朝は明けたり
加藤周一『言葉と戦車を見すえて』(ちくま学芸文庫)をようやく読み終える。「抗う知識人」の真骨頂「武器よ、天皇制よ、人民の一切の敵よ、さらば」。1946年の「天皇制を論ず」だが、この激しさが好ましい。他にもいろいろあるが、いささか理詰のところもある。まあそれが加藤周一であろう。「日本文化の雑種性」など高校時代を思い出し、自伝である『羊の歌』を読み直すことにした。
付箋多く貼つて読む本ひさびさなり加藤周一『言葉と戦争を見すえて』
『論語』学而一六 学而編の最後である。孔子先生が言う。「人の己れを知らざることを患へず、人を知らざることを思ふ」いいですねぇ。
このことは肝に置くべしわれ人に知られざるとも人を知るべし
『徒然草』218段 狐は人に食いつくものと言って、堀川家、仁和寺の本寺の前の例をあげる。そうなんだ、狐は人に食いつくんだ。
狐は人に食ひつくものと法師いふ舎人が寝たるに足を食はれき