昨日は寒かったが、今日は少し温度が上がっている。
日の出とともに妻が勤務に出でてゆく霜月二十七日駅までの道
われもまた中古品なり古びたる欠陥があるわれならなくに
妻はこの春から玉川大学で書を学んでいる。
墨の香がわづかに匂ふ妻にして玉川学園から帰り来たりし
『論語』学而一四 孔子が言った。君子は食に贅沢でなく、安楽な家をもとめることもない。「事に敏にして言に慎み、有道に就きて正す」学を好むといえるだろうね。
『徒然草』215段 北条時頼の逸話 北条朝直が老いて後言ったことだが、酒の肴がないというので、小さな土器に味噌がついているのを見つけ、それで気持ちよく杯をかさねたという。
酒のみには少しの味噌でことたりるこころよきなり杯重ねをり
青山文平『江戸染まぬ』(文春文庫)を読む。単行本が出たとき読んだはずだが、覚えていない。いささか理にうるさいが、おもしろかった。著者のあとがき「常温の日常をどう生きていくか」があって、この題になっていることばがいい。著者によれば、この語のような江戸時代を書くのだそうだ。
青山文平の文庫になりし本を読む女が惚れしは祖父とは驚く