良い天気だ。青空が広がる。
大山が紅く色づく朝明けに今日もよき日であることを祈る
大山につらなる山を紅くして日は昇りくるひむがしの地平
西之島を出現させる噴火あり十年を経て島大きくなる 13倍だそうだ
永井荷風作『花火・来訪者』(岩波文庫)読了。永井荷風は凄い。時代と社会をちゃんと見て庶民の暮らしに沈潜する。そして文章がいい。「来訪者」は二人の偽書作りの話だが、それに付属する「夢」が卓抜だ。男と女のもつれあいを「性を異にした二個の肉体は溝川を流れる塵芥の相寄って一かたまりとなったようなものである。」
永井荷風が衢をゆけば江戸の世の地勢浮かび来この世にあらず
『論語』六 孔子曰く「若ものよ。家庭では孝行、外では悌順、ひろく愛して仁の人に親しめ。なお余裕があれば書物を学べ。」悌順は、兄や目上の人によく使えて従順であること。書は古典。
『徒然草』201段 相変わらず兼好の蘊蓄が述べられる。退凡、下乗の卒塔婆の置き方。釈尊の霊鷲山説法の時、通路にたてられた卒塔婆、「退凡」は凡人凡夫を退ける。「下乗」は、車馬乗り入れ禁止。202段、これまた薀蓄。十月は神事を憚るか。そんなことはない。
退凡、下乗卒塔婆の位置を云々する兼好法師したり顔なり