暑い。総合病院でMRIを受ける。
田中貴子の本で印象に残った『和漢朗詠集』。中の和歌一首と漢詩。藤原義孝の作である。義孝は藤原伊尹の子、行成の父。容姿端麗で道心の深い貴公子であった。
秋はなほ夕まぐれこそただならぬ荻の上風荻の下露 229
朝に紅顔あつて世路に誇れども/
暮に白骨となつて郊原に朽ちぬ 794
さてさて藤原義孝の歌なるか下の句の対句好ましきもの
麗景殿女御早くに死にたるを惜しみつつ藤原義孝寂しむ
離婚病というものがある。
恋ひわびてよなよなまどふわがたまはなかなか身にもかへらざりけり 藤原能宣
思ひあまりいでにし魂のあるならむ夜ぶかく見えば魂結びせよ 『伊勢物語』110段
たましひのわが軀を離れ遊ぶときこのたましひのはなやぐものを