今日も暑いのだ。
鼻提灯しづかに破れ目覚めたり。マスクのうちときに塩つぽくなる
コロナに罹りけふで五日目。咽喉深くまだがざがざの取れることなく
熱はもう早くに去りて、ただ発話と歩くことのみいまもままならず
真木悠介『うつくしい道をしずかに歩く 真木悠介小品集』(河出書房新社)、一応読了。
まだ若い日の小品集である。訳詩を一篇、パラマハンサ・ヨガナンダのことば。
からだは溶けて宇宙となる/宇宙は溶けて音のない声となる/声は溶けていちめんの輝きとなる/そして輝きはかぎりない歓喜の胸に抱かれる
このからだ溶けて宇宙の声となりいちめんかがやき歓喜に抱かる
乾坤のひかりに溶けてよろこびの胸に抱かれるこの詩を愛す