朝はまだ降っていなかったが、じきに降りだし午後一時過ぎに止んだものの、どんよりとしている。
救急車の音に覚めたり。朝まだき明けぬどこかに病む人がゐる
木蘭の花ひらききり妖艶の色香ただよふ中庭にをりき
沙羅の木も芽を尖らしてみ冬つぐ春を待ちをり三月半ば
大江健三郎死去の報
この時代の指標の一人また死すとこの世の熱の何度か下がる
朝はまだ降っていなかったが、じきに降りだし午後一時過ぎに止んだものの、どんよりとしている。
救急車の音に覚めたり。朝まだき明けぬどこかに病む人がゐる
木蘭の花ひらききり妖艶の色香ただよふ中庭にをりき
沙羅の木も芽を尖らしてみ冬つぐ春を待ちをり三月半ば
大江健三郎死去の報
この時代の指標の一人また死すとこの世の熱の何度か下がる