涼しい。昼間はそれなりに温度があがっているが、それでも秋の日である。
二リットル入りのペットボトル三本に浄水そそぎ一日はじまる
米澤穂信『Iの悲劇』を読む。地方都市の過疎地を再生するためのIターンプロジェクトが組まれる。市役所の担当三人の奇妙な取り組み、そして移住者に襲い掛かるトラブル。プロジェクトは最終的に失敗するのだが、それは仕組まれたものであった。このミステリいいよ。「そして、誰もいなくなってしまった。」米澤穂信、最後のこの言葉、書きたかったのだろうな。おもしろかった。
いつのまにか万願寺邦和になつてゐるなにゆゑかくもトラブルつづき
課長と観山遊香があやしいと思ひしことありかなり後半
秋の日の午後には鳶のこゑのして『Iの悲劇』一冊読み終はりたり