2021年8月5日(木)

藤沢周『世阿弥最後の花』読了。佐渡に流された世阿弥晩年の姿を描いて、おもしろく読んだ。能の詞章や和歌を交えた彫琢された文体がいい。世阿弥同様、佐渡に流された順徳院像も印象的だ。世阿弥は順徳院の追悼の能を舞う。順徳院の歌を読んでみたい。

  ひよどりの三羽が中庭(パティオ)をかけぬけるいつものやうに朝がはじまる

  朝顔の咲く家のまへをとほるとき老いのこころのかろやかならず

  佐渡に渡る世阿弥元清 晩年の翁のすがたおもひみがたし

神奈川県の新型コロナウィルス感染者、1500人を越す。

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA