2025年1月5日(日)

快晴だ。

谷崎潤一郎『鍵・瘋癲老人日記』の二編を読む。どちらも性的には不能になっている老人の性欲の話である。「鍵」は、美形の妻との交渉を、それぞれの日記を秘密に読む、といってもお互いに読んでいることを悟られないように、実は知っているのだが、その交渉が中心になる。「瘋癲老人日記」は、嫁の颯子への偏愛ぶりが異常なほどで、どちらも奇抜ながら楽しめるし、おもしろい。年をとった谷崎は変だ。ま年寄ってからだけではないのだが。

  赤いポスト一本足に立ちたるにここより異界かポスト跳び飛ぶ

  まだ少し葉の残りたるあけぼの杉朝のひかりに照らされてゐる

  けやき樹はとうに少しの葉は落ちて死にたるか洞の穴深くして

『論語』二七 孔子曰く「其の位に在らざれば、其の政を謀らず。」
その地位にいるのでなければ、その政務に口出しをしない。

  その位置になければ孔子は政務に口出しをせじず

『古事記歌謡』蓮田善明訳 一七 カムヤマトイハレビコノ命
かつがつも      まずまず
最先だてる      真先の
愛をし纏ふ      美人を得たいものじゃ

  先頭の大きな目の娘を選ばむとカムヤマトイハレビコノ命言ふ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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