2024年4月6日(土)

曇りで、寒いけれど、桜はほぼ満開である。   花冷えやさくら木のした春物のコートのボタンきっちり留むる   さくら木の枝にすずめを集らせて蜜吸はせをりこの春寒に   花も葉も共に出づるは山桜白き花よしまだ蕾ある 『論語』...

2024年4月5日(金)

雨だ。曇りのはずでは。せっかく桜が咲いたところだったのに。 堀田善衞『定家明月記私抄』を読んでいると、私の祖先は公家、貴族などではありえないと思うようになるものだ。公家、貴族もたいへんな時代だが、わが祖は、怯えて殺される...

2024年4月4日(木)

曇っている。地は濡れているから直近まで雨が降っていたのだろう。染井吉野は五、六部咲きというところか。樹勢の若き木の花にヒヨドリが来て、蜜を吸っている様子が見えた。   やうやくに咲きはじめたる染井吉野けふは五、六部ヒヨド...

2024年4月3日(水)

朝から曇り、10時前から細かな雨が降りだす。このまま雨らしい。   球状の玉をてのひらにもて遊ぶ宇宙を右に左に回す   この玉と宇宙の相似をおもふとき駒飲む瓢箪あるかもしれず   掌中の玉に遊ばれ一時間これもリハビリ玉を...

2024年4月2日(火)

朝から晴れ、ヒヨドリが鳴き、スズメが桜の木に拠り、春らしい日和である。   一輪、二輪咲けるばかりの枝にきて枝を揺すれる子すずめ三羽   さてもさても番(つがひ)になるかひよどりのむくつけき二羽前後して飛ぶ   人の世の...