朝から暑い、今日も暑い。
荒川洋治『文庫の読書』。荒川洋治は、短編小説を選択する名手だと思っていたら、文庫本を選ぶこともたいしたものであった。何冊も読みたい文庫本があるが、いつか読める日がくると嬉しい。
荒川洋治の文庫紹介たのしくて読みたくなるがそれほどは読めず
このところめっきり落ちたる読書量ひと月に七冊読めばまよし
むつかしい書物のみにあらず小説の類も数へ月に5冊か
『論語』顔淵三 司馬牛(孔子の門人)、仁を問ふ。孔子が言ふ。「仁者は其の言や訒。」「そのことばがひかえめなら、それで仁といってよいのでしょうか。」孔子が言ふ。「これを為すこと難し。これを言ふに訒なること無きを得んや。」
仁を為すことの難しさ実践もなすこと難し言ふに訒なれ
『春秋の花』 斎藤茂吉
・朝あけて船より鳴れる太笛のこだまはながし竝みよろふ山 『あらたま』1921
・あはれあはれここは肥前の長崎か唐寺の甍にふる寒き雨
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・劫初よりつくりいとなむ殿堂にわれも黄金の釘一つ打つ 与謝野晶子『草の夢』
・この道や遠く寂しく照れれどもい行き至れる人かつてなし 島木赤彦『太虚集』
芸術家のたどりし道の険しさのたとへやうなし傑作出でず