今日も暑い。
露天湯に浸かれば老爺も哲学者。メディテーションにしづむ裸身は
露天湯に見えて夜空の星あまたミルキーウェイ渡るすべなし
露天湯に首まで浸かりご満悦緊張感なき爺が五人
『論語』郷黨一二 季康子が薬を贈った。拝の礼をして受けとって言った。「丘(孔子)はこの薬のことを知らない。だから今日は口にしません。」
慎重に薬は飲むべし。いただいた薬はすぐには口には嘗めず
『正徹物語』212 「花を弄ぶ」という題で、このように詠んだ。
・一枝花の色香をかざすゆゑいとどやつるる老いの袖かな
雪の時は、粗末な物を着ているのが、ひどく粗悪に見えるものである。
一枝の花もてあそぶ園のうち老爺の着物おとろへたるか
『百首でよむ「源氏物語」第三十八帖 鈴虫
女三の宮の念持仏の開眼供養。
・蓮葉を同じ台と契りおきて露のわかるる今日ぞ悲しき 光源氏
・隔てなく蓮の宿を契りても君が心やすまじとすらむ 女三の宮
松虫より鈴虫かな。
・大方の秋をばうしと知りにしをふり捨てがたき鈴虫の声 女三の宮
・心もて草の宿りをいとへどもなほ鈴虫の声ぞふりせぬ 光源氏
秋虫の鈴虫の音をいとほしむ人をりにけりいまだいとしき