2024年8月18日(日)

今日も暑い、もっと暑くなりそうだ。

  腕時計のベルトを締めてさて征かむわれもたたかふもの言ひをする

  手の甲の老班格段に増えてゐる衰へたるかわが身も心も

  七十歳に近き老兵が役立つかそれでも意気だけは軍服着し

『論語』先進第十一 一 孔子が言う。「先進の礼楽に於けるや、野人なり。後進の礼楽に於けるや、君子である。如しこれを用うれば、則ち吾れは先進に従はん。」

  後進の礼楽にはつひに従はず先進の野心を好むべきなり

『百首でよむ「源氏物語」』第四十九帖 宿木
・よそへてぞ見るべかりける白露の契りかおきし朝顔の花 薫
・消えぬまに枯れぬる花のはかなさにおくるる露はなほぞまされる 中の君

匂宮へ
・大空の月だに宿るわが宿に待つ宵過ぎて見えぬ君かな 夕霧

・また人になれける袖の移り香をわが身に染めてうらみつるかな 匂宮
・みなれぬるなかの衣と頼めしをかばかりにてやかけ離れなん 中の君

『源氏物語』最後のヒロイン、浮舟。
・かほ鳥の声も聞きしにかよふやとしげみを分けて今日ぞたづぬる 薫

  思ふ人のかさなる恨みこころに満つ中の君をきそふ薫、匂宮

『春秋の花』 谷崎潤一郎

「まあまああなた方のやうな若い時代が人生の花だ。わし見たいな老人を相手にせずと、子供はやっぱり子供同士で遊んだ方がつきづきしいだらう。」戯曲『鶯姫』(1918)の登場人物・大伴先生(女学校の国語教師)の台詞。
・ゆふさればくぬぎ林に風立ちて国栖のやまさと秋は来ぬらし

  暦上秋になれども猛暑なりひかへめなる秋なつかしきもの

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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