2024年8月17日(土)

昨日は台風7号が、関東地方に接近し、このあたりも雨、風が強かったが、予定していたほどではなかった。

  台風七号関東地方に近づけばそれなりに雨風激しくなりぬ

  台風の豪雨の後は岡本綺堂『青蛙堂鬼談』を開き読むべし

  外は台風の風雨なればう怪談の会は三本足の蛙が迎ふ

『論語』郷黨二三 鳥が「色みて斯に挙がり、翔りて而して後に集まる。」孔子が言う。「山の橋べのめす雉も、「時なるかな、時なるかな。」子路は、それを食善にすすめた。孔子は三度においをかぐと席を立った。

  山梁の雌雉時なるかな時なるかな食すにあらず鑑賞すべし

『百首でよむ「源氏物語」』第四十八帖 早蕨

父を失った中の君は、宇治の山里で春を迎えた。阿闍梨から山菜が届けられた。
・君にとてあまたの春を摘みしかば常を忘れぬ初蕨なり 阿闍梨
・この春はたれにか見せむ亡き人のかたみに摘める峰の早蕨 中の君

・祈る人の心に通ふ花なれや色には出でず下に匂へる 匂宮
・見る人にかこと寄せける花の枝を心してこそ折るべかりけり 薫

・ながむれば山より出でて行く月も世に住みわびて山にこそ入れ 中の君

  さくら咲き月も出でけむ宇治の邸われ住みわびて年を暮らせり

『春秋の花』 藤原高遠
・うちなびき春は来にけり青柳のかげふむ道に人のやすらふ 『新古今和歌集』

妻が「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(古今和歌集・藤原敏行)の秋の到来に匹敵する春の到来の歌はいかがと問うた。咄嗟にこの歌を口ずさんだ。Spring is hereという感じを樸直に表している。
・みごもりの沼の岩垣つつめどもいかなるひまに濡るる袂ぞ

  さくら咲き人はやすめど春の風やむことなしに花散らせをり

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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