昨日は台風7号が、関東地方に接近し、このあたりも雨、風が強かったが、予定していたほどではなかった。
台風七号関東地方に近づけばそれなりに雨風激しくなりぬ
台風の豪雨の後は岡本綺堂『青蛙堂鬼談』を開き読むべし
外は台風の風雨なればう怪談の会は三本足の蛙が迎ふ
『論語』郷黨二三 鳥が「色みて斯に挙がり、翔りて而して後に集まる。」孔子が言う。「山の橋べのめす雉も、「時なるかな、時なるかな。」子路は、それを食善にすすめた。孔子は三度においをかぐと席を立った。
山梁の雌雉時なるかな時なるかな食すにあらず鑑賞すべし
『百首でよむ「源氏物語」』第四十八帖 早蕨
父を失った中の君は、宇治の山里で春を迎えた。阿闍梨から山菜が届けられた。
・君にとてあまたの春を摘みしかば常を忘れぬ初蕨なり 阿闍梨
・この春はたれにか見せむ亡き人のかたみに摘める峰の早蕨 中の君
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・祈る人の心に通ふ花なれや色には出でず下に匂へる 匂宮
・見る人にかこと寄せける花の枝を心してこそ折るべかりけり 薫
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・ながむれば山より出でて行く月も世に住みわびて山にこそ入れ 中の君
さくら咲き月も出でけむ宇治の邸われ住みわびて年を暮らせり
『春秋の花』 藤原高遠
・うちなびき春は来にけり青柳のかげふむ道に人のやすらふ 『新古今和歌集』
妻が「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(古今和歌集・藤原敏行)の秋の到来に匹敵する春の到来の歌はいかがと問うた。咄嗟にこの歌を口ずさんだ。Spring is hereという感じを樸直に表している。
・みごもりの沼の岩垣つつめどもいかなるひまに濡るる袂ぞ
さくら咲き人はやすめど春の風やむことなしに花散らせをり