2024年7月18日(木)

曇り空が、しだいに晴天に。

  27℃は暑いか涼しいか九階に風の通ればいささか涼し

  じわっじわっ肌へを濡らすこの汗を人の証しと誇らしげなり

  エアコンのスイッチ入れる目途とする28℃をたちまちに超す

『論語』子罕二八 「(そこな)はず求めず、そうすればどうしても良くないことが起こる。」子路は終身これを口ずさんでいた。孔子が言う。「是の道や、どうして良いといえようか。」

  孔子と子路のあいだに齟齬があり子路早世すれば孔子かなしむ

『正徹物語』196 実相院の義運僧正が大峰に入峯されるということで、奈良の尊勝院へ立ち寄り、一晩宿り、翌朝早く出立したので、尊勝院の院主光経上人は自ら盃を持って外に出て、出立をお祝いしたところ、義運僧正が短冊を一枚手にして、「壮行の歌一首を聞かせましょう」と言って、私に下された。急なことで困惑したけれど、とやかく言って拒み通せない事なので、墨を静かに摺って、書きつけた歌である。
・このたびは安くぞこえんすず分けてもとふみなれし岩のかけ道

今回は二度目の入峯であったので、「もとふみなれし」と詠んだ。

  熊野道いくたび辿る険しさに慣れることなくけふも旅する

『百首でよむ「源氏物語」』第二十二帖 玉鬘

源氏は自邸に夕顔の娘を引き取る。
・知らずとも尋ねて知らむ三島江に生ふる三稜の筋は絶えじを 光源氏
・数ならぬ三稜や何の筋なればうきにしもかく根をとどめけむ 玉鬘

着物を贈られた末摘花の歌。
・着てみればうらみられけり唐衣返しやりてん袖を濡らして 末摘花
・返さむといふにつけても片敷の夜の衣を思ひこそやれ 光源氏

  片敷のさびしさに絶へ唐衣うらかへしてや袖を濡らさむ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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