朝から雨が降りはじめ、当分止みそうにない。
コンビニにカフェ・オレを買ひ夏の雨じめじめ降り来さねさしの地に
カフェ・オレの冷たきを飲む爽やかにまみどりの森に傘さしてゆく
たうたつに『源氏物語』を想ひ出ず六条御休所、葵の上を殺す
『論語』子罕二六 「害を与えず求めもせねば、どうして良くないことが起ころう。」
子路は生涯これを口ずさんでいた。」孔子が言う。「そうした方法では、どうして良いといえるだろうか。」
子路と孔子わづかに違ひがあるものを良きことを求めよと孔子は言へり
『正徹物語』194 「里の時鳥」という題で、このように詠んだ。
・あやなくも夕の里のとよむかな待つにはすまじ山時鳥
夕刻にはそもそも里はざわざわするものである。これが連歌なら、一体「何の声が響くのか」と言われるであろう。
あやなくも里に鳴く鳥時鳥その声きかむ林ひろがる
『百首でよむ「源氏物語」』第二十帖 朝顔
賀茂斎院だった朝顔は交代になった。
・見しをりの露忘られぬ朝顔の花の盛りは過ぎやしぬらん 光源氏
源典侍を思い出す。
・年ふれどこの契りこそ忘られぬ親の親とか言ひし一言 源典侍
藤壺が夢に現れる。
・とけて寝ぬ寝覚めめさびしき冬の夜に結ぼほれつる夢の短さ 光源氏
もつとも夢みてゐたき人なるにこの短さやなんとしぬらむ