晴れだ。朝方は涼しいのだが、やがて30℃。暑いのだ。
ことしまた小さき守宮に出逢ひたりこの小さきもの愛らしきもの
ベランダに逢いしは親が産みたらむいづこに親の産屋ありけむ
九階のベランダに守宮素早きは去年より育つ守宮ならむか
『論語』泰伯一八 孔子が言う。「巍巍たるかな、舜・禹の天下を有てるや。而して与らず(堂々たるものだ、舜や禹が天下を治めた様子は。それでいて自分では手を下さなかった」
舜や禹の天下を治めたありさまを而して与らず理想の政治
『正徹物語』163 「虎に寄する恋」の題では、時刻の寅は詠まない。時刻の寅も動物の虎であるが、暦の寅は字も違う。この題は生きている虎のことなので、「虎ふす野べも」とか「石にたつ矢」など詠んでいるのがよい手本である。暦の寅はインと字音で読む。
虎とみて射たるに石にあたり立つかくわが恋はとほらざりけり
『伊勢物語』百十三段 女と別れやもめ暮らしの男が詠んだ。
・長からぬ命のほどに忘るるはいかに短き心なるらむ
長からぬいのちと思へど忘れたる女よこの世はかくも短かし