朝から晴れ。空が、もう夏のような青が深い。遠くには雲あるが、真上は深い青。こんな色の空は、最近見たことがない。
夏空のやうなる深きブルーの色歩きつつ幾度も見上げたりけり
真っ青な空に溶け入るごとくにてわが脳天も蕩けてゆくか
ブルースカイを胸に鳴らして歩くときしんみりとした気分にならむ
『論語』述而一六 孔子が言った。「我に数年加へ、五十にして以て易を学べば、大なる過ち無かるべし。」
数年を経て『易』を学べば大きなる間違ひあらずと孔子のたまふ
『正徹物語』124 宗尊親王は、四季の歌にもどうかすると述懐の歌を詠み、それが欠点だと取りざたされた。物哀体は歌人の好む歌風である。このスタイルは、詠もうとすれば、できるかも知れないが、やはり生まれつきのものである。物哀体を詠もうとして「あはれなるかな」といって、哀れがらせようと詠めば、少しも物哀体ではない。どことなくしみじみと感ずる歌風の歌こそ物哀体である。俊成の歌こそ、物哀体だ。
・しめおきて今やと思ふ秋山のよもぎがもとにまつ虫のなく 新古今1560
・をざさ原風待つ露の消えやらずこのひとふしを思ひおくかな 新古今1822
どことなくしみじみとする。
物哀の体はむずかしきしみじみとした俊成のやうに
『伊勢物語』七十四段 男が、女をひどく恨み、詠んだ。
・岩根ふみ重なる山にあらねども逢はぬ日おほく恋ひわたるかな
男には、熱情があるんだね。女は無愛想だったのかな。でも、この歌は……
無愛想な女にしあれど恋ひわたるこんな男の情熱をこそ