2024年5月20日(月)

朝から雨、午後には上がり、曇り空の予想だ。

  雲の重さに圧せられたるごときなり臙脂の熱き血潮流れよ

  懈怠とはこの雲の下に圧せられしわが身なるらむこの痩せ老人

  少しだけ流るる風のとほりみちあけぼの杉の葉が落ちてゐる

『論語』述而三二 孔子が言った。「勤勉では私も人並みだが、君子としての実践では、私はまだ十分ではない。」

孔子は、自分に対して厳しいものをもっているようだ。

  君子としてはまだ未熟なりわがことを謙遜したり孔子先生

『正徹物語』140 題はまずすべて和訓で読むのが基本だ。「旅宿帰雁」は「旅の宿へかへる雁」と読むはずが、あまりに冗長なので、「旅宿のかへる雁」と読む。それでも帰雁は「かへる雁」と読むのがよい。昔は山家は「山の家」、田家は「田の家」と読んだ。

  出されたる題の読み方も微妙なり山家、田家は山の家、田の家

『伊勢物語』九十段 つれない女を思い続けてきた男がいた。女も、心を動かされたのだろうか。「それならば、明日、簾越しに逢いましょう」と言った。男は、このうえなく嬉しく思った。同時に信じられない思いでもあった。咲き満ちる桜の枝に、歌を付けて届けた。
・桜花今日こそかくもにほふともあな頼みがた明日の夜のこと

男は信じられなかったのだ。女の心が。

  さかりのさくらの枝にことよせて君にし逢へば嬉しきものよ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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