2024年4月11日(木)

今朝も晴れ。

  夜の北の窓には淡き青き色ゆうらり揺れてただよふごとし

  この窓のむかふにはひろき海があるときおり波の荒るるも青なり

  夜に降る雨のせゐかも青き色に北窓の外闇なす空は

『論語』雍也二五 孔子が言った。「觚、觚ならず。觚ならんや、觚ならんや。」

短句だけれども、わかりにくい。「觚」は酒器で、少ない酒量だが、昨今大酒を飲む者が多く觚が觚でなくなった。だから、こういうふうに言った。

  觚、觚ならず。觚ならんや。つまり孔子は大酒は駄目

『正徹物語』104 懐紙を文台におく事については、昔はいろいろ面倒で、「文台より下座におかなければならぬ。文台の上に置いてはならぬ」とか、あるいは「文台の右は上座から見れば左なので、大事にする位置であるから、文台の向かって左端に置くのがよい。

こんなふうにやかましいので、近年は文台に置くまで懐中に忍ばせておき、内読師と言って懐紙を重ねる役の人に渡す。

  歌会の作法やかまし正徹の時代にも重き伝統ありき

『伊勢物語』五十四段 男が、つれない女に詠んだ。
・行きやらぬ夢路を頼む袂には天つ空なる露や置くらむ

  まぼろしの女に逢へず袂濡らす天つ空より涙のしづく

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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