2024年3月12日(火)

朝から曇り、やがて雨になる。

  わだかまる雲古でたるはよけれども肛門裂けて赤き血の付く

  赤き血のまじれど雲古いでたるはよろこばしきと老いがつぶやく

  もの干しは雨そぼ降りてわが下着乾かずにいつまでも濡れてゐる

『論語』公冶長二五 孔子が言った。巧言、令色、足恭(うやうやしい)なるは、左丘明(不明だが、有名人らしい)は恥とした。私も恥とする。怨みを隠して友になる。左丘明これを恥ず。私もこれを恥とする。

  左丘明に事借りて孔子の恥を知る生き方説けり恥こそよけれ

『正徹物語』76 定家が書いたもの(「愚見抄」)に、「歌はどのように詠むべきでしょうか、と亡父(俊成)に尋ねたところ『心の働きに合わせようとするのがよい』と言われた。「今も思ひ合はせられて、ありがたき親の教へ」である。ただ心ざしに深浅がある。初心の者は、浅く狭い心の働く範囲に収まるように、実直に詠むがよい。熟達した後では、どんな才気に任せても、心の働く域は深く広いから、そこに収まる。

  心の働くままに詠むべしと俊成言ひきありがたかりし

『伊勢物語』二十六段 昔男がいた。五条あたりの女に恋をしたが、失敗した。苦しんでいるところに友から手紙をもらい、慰められた。返事に、こんな歌を詠んだ。
・思ほえず袖にみなとの騒ぐかな唐船の寄りしばかりに

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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